昆虫観察はじめました

都市部でよく見るカナブンとハナムグリ 見分けに迷ったらココを確認

Tags: カナブン, ハナムグリ, 同定, 見分け方, コウチュウ, 都市部の昆虫

身近なコウチュウ、カナブンとハナムグリ

私たちの身の回り、都市部の公園や街路樹、あるいは近郊の雑木林などで、夏の盛りによく見かける美しい緑色のコウチュウがいます。樹液に集まるカナブンと、花の上でよく見かけるハナムグリです。どちらも金属光沢のある緑色をしており、大きさも似ているため、「この虫はカナブンかな?それともハナムグリかな?」と見分けるのに迷った経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

図鑑を見ても似ているように感じられ、写真だけでは細かい違いが分かりにくい場合もあります。しかし、この二種類のコウチュウには、慣れれば簡単に見分けられるいくつかの明確なポイントがあります。今回は、カナブンとハナムグリを正確に同定するための見分け方を中心に、その生態や観察のコツをご紹介します。

カナブンとハナムグリの確実な見分け方

カナブンとハナムグリは、同じコガネムシ科に属していますが、よく見ると体の形や模様、そして飛び方に違いがあります。特に重要な見分けのポイントは以下の通りです。

1. 体の形と表面の質感

2. 腹部側面の形状と模様

ここが最も分かりやすい、そして確実な見分け方のポイントの一つです。

3. 前ばね(鞘翅)の形状と肩の張り出し

4. 飛び方

カナブンとハナムグリでは、飛ぶときの準備の仕方が大きく異なります。

この飛び方の違いは、実際に観察する際に非常に役立ちます。

生態に見る違い

カナブンとハナムグリは、食性や生活場所にも違いが見られます。これも同定の手がかりになることがあります。

観察のコツと注意点

カナブンやハナムグリを観察する際は、いくつかのコツと注意点があります。

まとめ

身近なカナブンとハナムグリは、緑色の金属光沢が美しく、多くの人を惹きつけるコウチュウです。見分ける際には、「腹部側面の白いギザギザがあるか」という点や、「飛ぶときに前ばねを開くか開かないか」という点が、特に役立つポイントとなります。

図鑑の写真と照らし合わせながら、今回ご紹介した形態的な特徴や生態的な違いに着目して観察することで、より正確に同定できるようになるはずです。身近な場所で見られるこれらの昆虫を通して、夏の昆虫観察をさらに楽しんでいただければ幸いです。