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都市部で見られるクマバチとマルハナバチ 見分けに迷ったらココを確認

Tags: 昆虫, ハチ, 見分け方, 同定, クマバチ, マルハナバチ, 都市部, 観察

都市部や近郊で見かける大型のハチたち

春から秋にかけて、公園や庭先の花壇、街路樹の花などで、大きくて丸っこいハチを見かけることがあります。特に目につくのは、クマバチやマルハナバチの仲間でしょう。どちらも体のサイズが大きく、ブンブンと羽音を響かせながら花から花へと飛び回る姿は、とても印象的です。

しかし、どちらもふっくらとした体つきで毛深く、一見するとよく似ているため、「これはクマバチかな?それともマルハナバチかな?」と見分けるのに迷う方もいらっしゃるかもしれません。図鑑を見ても、似た写真が並んでいると、なかなか判別が難しいと感じることもあるかと思います。

この記事では、都市部や近郊でよく見られるクマバチとマルハナバチを見分けるための、具体的なポイントをいくつかご紹介します。それぞれの特徴や生態を知ることで、観察がさらに楽しくなるはずです。

クマバチとマルハナバチ、ここが見分けのポイント

クマバチもマルハナバチも、スズメバチのような細長い体ではなく、ずんぐりとして丸い体つきをしているのが特徴です。全身が毛で覆われている点も似ています。しかし、注意深く観察すると、いくつかの明確な違いが見えてきます。

1. 体の「毛深さ」と「光沢」

最も分かりやすい見分け方は、体の「毛深さ」と「光沢」です。

もし写真で判別する際は、腹部の背面に注目してみてください。テカテカと光っているように見えればクマバチの可能性が高いでしょう。

2. 顔つき(特にオス)

顔つきも種類を見分ける手がかりになります。特にクマバチのオスは独特の顔をしています。

花に来ているハチの顔が黄色ければ、それはクマバチのオスであると判断できます。

3. 飛び方と羽音

飛び方や羽音にも違いが見られます。

ただし、飛び方や羽音はあくまで参考程度と考えてください。確実な同定には、やはり体の特徴を観察することが重要です。

クマバチとマルハナバチの基本的な生態

同定の助けとなる基本的な生態についても触れておきましょう。

クマバチ(ナガハナバチ科)

マルハナバチ(ミツバチ科)

観察のコツと注意点

クマバチやマルハナバチを観察する際のコツと注意点です。

まとめ

都市部や近郊で見られるクマバチとマルハナバチは、どちらも大型で毛深いハチですが、「腹部の光沢の有無」や「顔の色(特にオス)」に注目すると見分けることができます。クマバチは腹部が黒く光沢があり、オスの顔は黄色。マルハナバチは全身がふかふかの毛で覆われています。

彼らは身近な場所で花粉媒介者として重要な役割を果たしています。見かけたら、今回ご紹介したポイントを参考に、どちらのハチかぜひ同定に挑戦してみてください。ただし、ハチは毒針を持つ可能性があるため、観察する際は距離を保ち、刺激しないよう十分に注意して、安全に昆虫観察を楽しんでください。