昆虫観察はじめました

都市部で見られるヒメアカタテハとアカタテハ 見分けに迷ったらココを確認

Tags: チョウ, タテハチョウ, 同定, 見分け方, 都市昆虫, ヒメアカタテハ, アカタテハ

都市部の公園や庭先、河川敷などで、春から秋にかけてよく見かけるチョウに、ヒメアカタテハとアカタテハがいます。どちらも翅の黒、白、赤(橙色)の模様が印象的な美しいチョウですが、よく似ているため、初めて観察される方にとっては見分けるのが難しいと感じるかもしれません。

この記事では、ヒメアカタテハとアカタテハを正確に見分けるためのポイントを、写真だけでは分かりにくい翅の模様の特徴を中心に詳しく解説します。また、それぞれの基本的な生態や観察のコツ、注意点についてもご紹介します。

ヒメアカタテハとアカタテハの基本的な特徴

ヒメアカタテハ(Vanessa cardui)とアカタテハ(Vanessa indica)は、どちらもタテハチョウ科に属するチョウです。大きさは中型で、翅を開いた時の大きさはどちらも5cm前後ですが、アカタテハの方がやや大きい傾向があります。

翅の表側は、黒地に鮮やかな赤や橙色の帯模様と白い斑点が入る点で共通しています。しかし、この模様の細部、特に前翅の先端部分や後翅の模様に、種を見分けるための重要な違いがあります。

見分け方のポイント:翅の模様を中心に

両種を見分ける際の最大のポイントは、翅の表側と裏側の模様にあります。

1. 翅の表側の模様

2. 翅の裏側の模様

チョウが翅を閉じている際に観察できる裏側の模様も、見分けの重要な手がかりとなります。

まとめると、前翅先端の白い斑点の数と後翅の眼状紋の有無、そして後翅裏側の模様が主な見分けポイントとなります。観察時には、チョウが翅を開いた時と閉じた時の両方の姿を確認することが重要です。

基本的な生態

食性

生息場所と活動時期

どちらの種も都市部の公園、河川敷、空き地、畑の周辺など、開けた環境を好みます。

観察のコツと注意点

まとめ

ヒメアカタテハとアカタテハはよく似ていますが、前翅先端の白い斑点の数、後翅の眼状紋の有無、そして後翅裏側の模様に注目することで、確実に見分けることができます。

都市部や近郊でも見られる身近なチョウですので、ぜひこれらのポイントを参考に、じっくりと観察してみてください。一つ一つの特徴を確認していくことで、これまで見過ごしていたチョウたちの多様性や美しさに気づき、昆虫観察がさらに興味深いものになることでしょう。

もし見分けに迷った場合は、スマートフォンのカメラで撮影し、家に帰ってから図鑑やインターネットの情報と見比べてみるのも良い方法です。身近な自然の中で、新しい発見を楽しんでください。